November 27, 2008
ヌーヴォーとのマリアージュ
今年もヌーヴォーが解禁しました。
お祭り好きな日本人にとって世界で最初に解禁になるというスペシャル。
これはもう最高の優越感ですね。
ヌーヴォーフィーバーだった頃(80年代のバブルな頃ね。フィーバーという言葉自体が懐かしいぐらい昔だね)、税関を通るのを正装してグラスを持って成田でカウントダウン、なんてことがあったような。さすがに今はそんなことはなくなったけど(なくなったよね?それとも私が知らないだけで、まだそんなことやってる人いたりするの?)、ポリフェノールブームがやってくると猫も杓子も赤ワイン。そしてまたもヌーヴォーブームがやってきた。その後、今年のヌーヴォーは最高の出来ですと言う情報に、ヌーヴォーは年々街中にあふれ、今やコンビニでも買えるようになってますね。
そうなると、ただヌーヴォーを飲むだけの、カウントダウンパーティーやレストランのフェアだけではすまなくなってきて、家で、友人宅で、12月に入って船便でやってくる安いヌーヴォーなんかでホームパーティーとなるわけです。
ヌーヴォーは最もフレッシュな赤、軽いライトボディだから肉にも魚にも合うとされています。だから和食にも合うとまで言われています。でもね、それを信じて合わせてみると、マリアージュ!…なんてハイテンションになるような出会いはないんですよねー。
スーパーで売ってる材料で、ちょっとつまめる、ヌーヴォーに合う1品。かなりのピンポイントな合わせ方になるけど、ここ数年の私のマリアージュは「苦瓜のリングフライ」。ボージョレーのぶどう品種ガメイの持つ青臭さと苦瓜の青臭さに共通項を見出したのではなく、ガメイの後口に残る苦さ。私はこの味を拾って苦瓜の苦みに結びつけたのです。ヌーヴォーのフレッシュな酸がリングフライの油をサラリと流してくれて、フライに塩を振っておくとヌーヴォーの酸を丸くしてくれて、と、小さな効果がマリアージュを生み出してくれます。
ヌーヴォーにピッタリ!と言ってしまってるけど、基本的にはガメイに合うのよ。だからボージョレーに合うと言うことになるんだわ。で、ただのリングフライだから作り方なんて必要ないかも知れないけど、一応、レシピはWINE21のM1グランプリ(http://www.wine21.ne.jp/cook/6.html)のコーナーで紹介していますので、よかったらご覧ください。
ま、ヌーヴォーは、どんな料理に合うかのマリアージュより、誰と飲むのが美味しいかのワインと人のマリアージュや、どんな雰囲気の中で飲むかのワインとシチュエーションのマリアージュを楽しむのが一番じゃないかと思ってるんだけどね。つい料理と合わせようと頑張っちゃう。やっぱ料理研究家だね。
2008 11 27 [19林幸子(料理研究家)] | 固定リンク | コメント(0)
November 12, 2008
ナチュロパシーという言葉をご存じでしょうか?
ナチュロパシーとは自然療法のことで、生まれながらに持っている「健康になろうとする力」、つまり自然治癒力を高め、心身の治療を計り、健康な毎日を維持するための方法なんですね。
身体のバランスが崩れると、健康になろうとする力が弱まり、具合が悪くなったり病気になったりします。こんな時、ハーブやアロマの力を借りたり時にはマッサージなども取り入れて、バランスを回復させることが自然療法なのです。そしてそれは対処療法ではなく、あくまでも予防という観点なのです。
人間の身体は、食事や環境が良く、運動が出来れば健康でいられると言うのは当たり前のことのようですが、その当たり前が難しいんですね。その当たり前を手助けするナチュロパシー、守備範囲が広く奥も深く、医学的要素もあり理論もありで、全体を知ることは生半可では出来ないことです。
でも、そうは言っても、やはり健康に関心があって自然ナチュラルの言葉に弱い今の私たちにとって、押さえておきたい知識ですよね。ナチュロパシーという言葉の響きも魅力的で神秘的だし。
ナチュロパシーのひとつ、アロマセラピーは、香りによって嗅覚を刺激しますので、知識だけを詰め込むのとちがって身体の感覚も使います。百聞は一見にしかずと言うところでしょうか。知識と経験をすんなりと身体が受け止めてくれます。
余談ですが、当時東大の教授だった木村尚三郎先生に、精神が不安定なときは香りに敏感になると言うお話を伺ったことがあります。女性は精神的に不安定になりやすい。だから香りに敏感で、香りを感じることが出来ていると落ちつく。香水を使うのもそんなことがあるからだとか。そして、今は男でも香水を使うようになってる。香水だとかハーブだとか、街中にいい香りがある。それは時代が不安定だから。そんなお話でした。
今、香りがビジネスになり、アロマセラピーの人気も上昇の一途。あれから木村先生のお話をますます信じてる私です。
そんなわけで精神面や感覚に訴えることの多いアロマセラピーは、勉強したい知っておきたいと思ってる女性、多いんです。私もその一人ではありますが、私の場合、その香り、アロマの元となるハーブとして口にすることで、もっと効果的になればと思っているのです。内面からのケアとして、食餌療法とまでは行かなくても、食事良法ぐらいのことができれば、と。
そしてこの思い、やっと実現の運びとなって、農林水産省認定の「ハーブマイスター」であり名だたるホテルやビルの香りをプロデュースしている「香り空間デザインプロデューサー」の高野済氏にご協力をいただいて、2009年から月一度、1年コースでアロマについて本格的に教えていただくクラスを開くことになりました。そして月ごとに決めたアロマに関連したハーブを活用した料理を私が作る。
とは言え、いきなり初めてのことをするのはちょっと冒険だなと思い、単発の体験セミナー(①アロマセラピーとは②香りを知る③柚子&生姜でアロマ作り④柚子&生姜の料理⑤自分の為のナチュラル香水を調合する(お持ち帰り)と言う内容)の案内を一部にしたところ、大人気。出だしとしては上々かも。
1年をどういうバランスにするか。講義内容は盛りだくさんにしようか深く掘り下げようか。定員は。料金は。そんなことを考えていると、動きもしないで猫背で机に向かって悩む時間が長くなる。実にナチュロパシーに反してて、イカンなー。
2008 11 12 [19林幸子(料理研究家)] | 固定リンク | コメント(0)
November 04, 2008
リーデル・ジャパン庄司→料理研究家 林幸子(アトリエグー)へ。料理研究家って、どんな仕事ですか?とよく聞かれますが・・・
皆さん、初めまして。
リーデル・ジャパンの庄司さんからのバトンタッチで書かせていただくことになりました料理研究家の林幸子です。

庄司さんとは知人を通じてのワインつながり、私がリーデル社のグラスをけっこう持っているからと、紹介してくれたのが始まりです。
気安く引き受けたのはいいけど、今まで繋いで来られた方々と随分毛色が違うじゃん!と気づき、さ~て、何を書いたものかと、緊張して時間がかかってしまいました。
ま、緊張していても始まらないので、取りあえず書き始めることにします。
よろしくお願いします。
料理研究家ってどんな仕事ですか?
よく出る質問です。でも、「それはね」と明解に答えられないんですよね。
雑誌や本に料理レシピを発表したり、テレビに出演して料理を紹介したり、料理学校や料理教室で料理の作り方を教えたり。ま、そんなとこっちゃそんなとこなんですが、広告の料理を考えたり制作したり、メーカーの新商品の開発に関わったり、新店舗のメニュー開発に関わったりと、「料理を教える」こと以外のことまでやったり。
それってフードコーディネーターとどこが違うの?
そう聞かれたら袈裟がけにバッサリと「レシピのいる仕事が料理研究家。レシピのいらない仕事がフードコーディネーター。」と、まずは言ってのけますが、実のところはどうなんでしょうね。
まあそうね~、フードコーディネーターの養成学校ってあるけど、料理研究家は料理が好きで突き詰めることが好きで料理センスがあれば誰でもなれるから、料理研究家の養成学校ってないし~。…と思っていたら、どこかにあるそうな。言ったモン勝ちだと思っていたらそうでもなくなってきてるのね。ちょっと自虐的に、「石を投げれば料理研究家に当たる。」以前から言ってることにますます拍車がかかってきてるってことかいな?
そんな、チャンチャンで話を終わらせてはイケマセン。
石に当たってしまう一人にならないようにするには、知識をどんどん吸収して経験を積んで、常に土木をしっかり固める努力をしないとな。極めないとな。
…と言うことで、最近温めている土木固めのひとつ。
次回はアロマのお話しを。
blog:http://www.cafeblo.com/gout2
2008 11 04 [19林幸子(料理研究家)] | 固定リンク | コメント(0)