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September 11, 2008
こんにちは、庄司です。今日は、「ひょっとこ」のお話を・・・。ガラスづくりと製鉄と火男の物語
こんにちは、庄司です。
【最近興味のあること・・・】
今日は、「ひょっとこ」のお話を・・・。
片目を瞑って、口をとんがらせて、コミカルな表情をしたあの「ひょっとこ」です。
「崖の上のポニョ」、
残念ながらベネチア国際映画祭の金獅子賞は逃しましたが、
今年の夏休みは、多くの親子を楽しませてくれました!!
まだ観ていないので、何とか今月中には映画館に行きたいものです。
これで最後・・・といわず、
ぜひ次回は、「ラピュタ」的・血沸き肉踊る冒険活劇、をもう一度見せてほしいなぁ・・・。
無責任な物言いですが、ぜひぜひ今後もがんばってください。
いつかまた「新作」を観せてください。
まずは、「崖の上のポニョ」製作、お疲れさまでした。
「もののけ姫」でも描かれていましたが、
日本の歴史には、製鉄/製鉄民という存在が大きく関係しているようです。
鉱脈や砂鉄を手中に収め、鉄を製造し、武器や農具として活用できた人たちが、
戦において圧倒的な攻撃力を、農耕においては大きな生産性を得ることができました。
「もののけ姫」の中では、中央の権力者たちが、たたらばを支配しようと、盛んに触手を伸ばしています。
そのためか、たたらばは高い木の壁に囲われ、さながら山城のようでした。
鉄 = 権力 であり、富を生み出すものであり、実質的な力(攻撃力) でもあったんですね。
そのような外界からの攻撃を打ち返し、小さなコミュニティをまとめ上げているのが、エボシ御前。
声は田中裕子さんでしたが、ぴったりでしたねぇ・・・かっこいい!!
ガラス作りでもそうですが、
とくに製鉄においては、砂鉄を溶かす際の温度がとても重要なのだそうです。
当時は、温度を正確に測るすべがありませんから、適切な温度を見極めるすべとして、
炎の色を、その判断材料としていたそうです。
おそらく、温度が低いと炎の色は赤みがかり、温度が高すぎると白っぽく見えるのでしょう。
両目で見るより片目で見たほうが、より正確に見極めることができるとか・・・。
長い間、高温の炎の色を見続けているので、
年を重ねてくると、片目が使い物にならなくなってくる・・・というのが製鉄に携わる人たち、
とくに、製鉄にとって最も重要な「火」を管理する人間にとっての、職業病だったようです。
この「片目を失い」、火力を調節するために風を吹きかける人たちの象徴が、
片目をつむり、息を吹きかけるように唇をすぼめた、あの「ひょっとこ(火男)」だったといわれています。
実際、
日本神話に登場する製鉄の神様は「天目一筒命(あめのまひとつのかみ)」といって、「一つ目」を思わせる御名です。
「もののけ姫」にでてきた「デイダラボッチ」も、多くの地域で「一つ目・片足の巨人」 と認識されていることから、
製鉄に関係しているといわれています。
ギリシア神話にも、鍛冶技術をもつ単眼の神、キュクロープスがいます。
ちなみに・・・3日3晩、火をおこし続けるために風を送り込むための装置が「ふいご」で、
「ふいご」によって風をおくり出すために、「番子」と呼ばれる人たちが「たたら」を踏むわけです。
「たたらを踏む」・・・という言葉がありますが、ここからきているという説が有力なようです。
この仕事に従事する人たちは、片方の足が重労働によってやられてしまいます。
「番子」にはいくつかの班があり、火が落ちないように、
交代しながら「たたら」を踏んで「ふいご」から風を送り続けるのですが、
この様子から「かわりばんこ」という言葉も派生しました。
現在、リーデル社の工場におけるガラス釜の寿命は約3ヶ月。
一回稼動すると、3ヶ月の間、24時間ガラスを溶かし続けます。
私自身、歴史についてはまったく詳しくなかったのですが、歴史への好奇心をもたらしてくれたのが、
星野之宣氏のマンガ「宗像教授伝奇考」や、
高田崇文氏の推理小説「QED」シリーズです。
ここ2~3年はまっていまして、歴史への興味をかきたててくれています。
もしご興味があったら、手にとってみてください。
なぜ、安倍清明の母親はきつねだったのか?
なぜ、なぜかぐや姫は竹のなかで生まれたのか?
なぜ、ももたろうは「きびだんご」をもっていたのか?
なぜ、七福神は7人なのか?
なぜ、なぜ、なぜ・・・・・・。
ちなみに、「蛇」の古語には「カカ」という音があるそうです。
「ヤマカガシ」などにも「カカ」の痕跡が見られますね。
(ブラジルのサッカー選手には、特に関係はないと思いますが・・・。)
「鏡」という言葉には、「カカミ(カカ身)」という意味もこめられていて、
そのため、古代の「鏡」には円形のものが多いのだそうです。
確かに、とぐろを巻いた蛇を上から眺めると円形ですね。
そして、お正月の「鏡餅」。
あれは、とぐろを巻いた蛇を、横から見た図という説も。
橙は、蛇の目なのでしょうか?
そうそう、リーデル社では、日本酒用のグラス「大吟醸グラス」(写真)も開発しています。
最終選考には12の蔵元の方々にご協力をいただき、
ぐい飲みや杯とはまた違ったかたちで日本酒を楽しんでいただけるグラスです。
出雲、行ってみたいなぁ・・・。

2年の歳月と25回のテイスティングによって
完成された「ヴィノム シリーズ」大吟醸グラス
>>リーデルの大吟醸グラスについてもっと知りたいという方はコチラへ
2008 09 11 [18庄司大輔(リーデル・ジャパン)] | 固定リンク | コメント(0)
September 04, 2008
お酒に弱いリーデル・ジャパン庄司です。チャーチルも「神の雫」も・・・
こんにちは、庄司です。
【お酒に弱いです】
基本的に、お酒に弱いです。
家でも、嫁とカルピスソーダハイ1缶を半分ずつ飲んでいて、そのまま眠ってしまい、気づいたら明け方で、TVにはなつかしの名曲を集めたCDの通販が流れてる・・・なんてことも。
こんな仕事をしているので、少しは強くなってもよさそうなんですが・・・。
グラス・テイスティング・セミナーでは、白ワイン2種(すっきり系とこってり系)、赤ワイン2種(ボルドー系とブルゴーニュ系)の4種のワインを使用します。
4種のワインを、それぞれ相性のよいグラスと相性の悪いグラスで飲みますから、グラスに注がれたワインを全部飲むと、結構な量を飲んじゃうんですよね。
セミナーが終わるころには、受講者のみなさんの顔は、きれいなロゼ色に。
たまに、ロゼ色を通り過ぎて、ガッツリ赤ワイン!!って顔色の人もけっこういます。グラスを倒して壊しちゃったり、質問いただくんですがロレツが回っていなかったり、「リーデルはオーストラリア」って言ったり(リーデル社はオーストリアにあります!)・・・、みなさん、飲みすぎには注意しましょう!
私自身は、実際にワインを飲まなくても、香りや味わいがどう変わってしまうか想像できてしまうんですが、受講者の皆さんの前で、私自身が実際にワインを飲んでその印象を解説しないと真実味がないですから、必ずワインを飲んでいます。
でも、お酒弱いですから・・・一日に3回のセミナーをこなしたときには・・・
盛り上がりましたねぇ!
特に3回目!
スタートからエンジン全開だったような気が・・・最後は息切れしちゃいましたけど。
セミナーは、圧倒的に女性の方が多いです!
ぜひぜひ、男性の方々のご参加もお待ちしております。
【13歳年上です】
さてさて、今年は、ハンドメイド<ソムリエ シリーズ>が生まれるきっかけとなったグラス、「ブルゴーニュ・グラン・クリュ」というグラス(上の写真)のデザインが1958年に発表されてから50年という節目の年になります。ちなみに私は37歳。
1960年台を代表するデザインのひとつとして、MOMAのパーマネントコレクションにも選ばれているグラスです。
このグラス、とにかくデカイです!
容量は1050cc。
ワインボトルが750ccですから、丸々1本入れてもまだ入るというその大きさはご想像できると思います。
これだけデカイと、逆にけっこう拭きやすいんですよね。
むしろ、シャンパン・フルートみたいに細いグラスのほうが拭きにくかったりします。グーがそのまま入っちゃいますから、グーが。
(エドさん、113km完走、おめでとうございます!!!エドさんは、明治大学文学部演劇学科の大先輩です。)
【チャーチルも「神の雫」も】
かのチャーチル首相が愛用されたということで「チャーチル・ゴブレット」とも、また、その大きさから「金魚鉢」とも呼ばれています。ポニョ、くらいは飼えちゃいそうです(笑)
(気がつくと、あの歌が頭の中で流れていることがけっこーあります)

ちなみに、日本はもとより韓国でも大ベストセラーになっているコミック「神の雫」の第1巻ファーストカットには、このグラスが描かれています。「薄氷のように繊細なリーデルグラスに、紅玉(ルビー)を溶かしたような液体が注がれてゆく」という言葉と共に・・・。このコミックのファンとしては、ちょっと自慢です(笑)
ちなみにちなみに、かなり前のお茶のCMで、織田裕二さんがこのグラスで冷茶を飲んでましたっけ・・・。「キターッ」じゃなくて、「まろ~」って。
【ムートン・ロートシルトのお陰で、、、】
それまでのワイングラスで一般的だったのは、形状はどれも同じなんですが、一番大きいのが赤ワイン用、ひとまわり小さいのが白ワイン用、一番小さいのが食前食後酒用という、相似形でいながら、大きさで大雑把にタイプ分けされているというスタイル。
リーデルは、おそらく世界ではじめて、ワインのタイプごとに、理想的な形状を追求しシリーズ化した会社ですが、グラス開発には、もちろん紆余曲折がありました。
例えば・・・、
「ブルゴーニュ・グラン・クリュ」のデザインが開発された当時には、このグラスが「ブルゴーニュ」ワイン用のグラスであるという意識はなかったようです。

リーデル家9代目のクラウス・リーデル(上の写真)によって完成されたこのグラスは、ブルゴーニュやバローロの偉大な生産者たちには大絶賛されましたが、ボルドーを代表するシャトーのひとつ、ムートン・ロートシルトのバロン・フィリップ氏に贈呈してみたところ、クラウス・リーデル宛に丁寧な手紙が届いたそうです。
「残念ながら、このグラスでは私たちのワインのすばらしさを感じることができない・・・」と。
そこで、ボルドーのシャトー・オーナーを納得させることのできるグラス形状開発に向けての試行錯誤が始まります。
ボルドー用のグラス「ボルドー・グラン・クリュ」が完成したのは、「ブルゴーニュ・グラン・クリュ」が開発された1958年から3年後の1961年でした。
余談ですが・・・、
1050ccもの容量をもつ「ブルゴーニュ・グラン・クリュ」。
グラス名称にも「グラン・クリュ(特級)」とあるように、ロマネ・コンティやシャンベルタンなどの、ブルゴーニュ地方の特級畑だけが生みだす、最上のワインにオススメのグラスです。
もしこのワインに、普通のブルゴーニュ・ルージュを注いだらどうなるか・・・?
あれれ・・・このワイン香りがしない・・・ってことになります。
グラスがあまりにも大きすぎて、ワインの香りが鼻まで届かないんです。“特級”と“並”の差が顕著に出てしまうわけですね。このグラスが「美しき怪物」と異名を持つ所以がここにあります。
グラスって不思議ですね。
リーデルのグラス・テイスティング・セミナーを受けてみたい方はコチラへ
2008 09 04 [18庄司大輔(リーデル・ジャパン)] | 固定リンク | コメント(0)