« 過去三話を読み返してみました。実にくだらない。薄い。今までの先生方と面白さの質が違う。この際、最後にあのことを書こう! | トップページ | お酒に弱いリーデル・ジャパン庄司です。チャーチルも「神の雫」も・・・ »

August 27, 2008

バカルディ・ジャパン(株)小泉達也@→リーデル・ジャパン(株)の庄司大輔。ワインを北島選手、グラスを水着だとして・・・

Ridel_shoji

みなさんこんにちは。
バカルディ・ジャパン(株)の小泉さんからご紹介をいただき、これから4週のお付き合いをいただくこととなりました、リーデル・ジャパン(株)の庄司大輔です。若輩者ですが、どうぞ宜しくお願いいたします。

初回なので、ずいぶん堅苦しいのですが、私の仕事やリーデルグラスについて、お話をさせていただきます。

リーデルは1756年、チェコのボヘミア地方でスタートしました。
これは、モーツァルトの生誕と同じ年になります。

現在はオーストリア西部のチロル地方、クフシュタインという小さな町に、本社とハンドメイドグラスの工場があります。多くのマシンメイドグラスは、ドイツにあるいくつかの工場で製作されています。

たいへんありがたいことに、「ワインを美味しく飲めるグラス」と喜んでいただけることが多くなってきました。
なぜグラス形状によってワインの香りや味わいの印象が変わるのか、また、どんなワインにどのような形状のグラスが適しているのかを、楽しくわかりやすくお伝えするのが、私の仕事です。

Riedel_logo

ワイングラス・エデュケイター:
現在、私の肩書きはシニア・ワイングラス・エデュケイター。
公の資格ではなく、社内資格です。一般の消費者向けから飲食業界のプロフェッショナル向けまで、リーデルのオリジナル・プログラム「グラス・テイスティング」を行う講師役です。

このグラス・テイスティングは、同じワインを、そのワインに最適な形状のグラスと、逆に不適切なグラスで飲み比べて、 香りや味わいの印象がどれだけ変わってしまうかを実体感していただくという内容です。

01

「あぁ、やっぱり相性のいいグラスで飲むと美味しいわねぇ!」と感じてもらえたら成功!

「やっぱりワイングラスはリーデルね!!」となったら大成功!!
というところでしょうか。

ワインの場合、あんまりラッパ飲みする人っていないですからねぇ。
必ず、何かの容器にいったんワインを注いで、その容器からワインを飲んだり、香りをとるわけです。そのグラスの形状が、ワインの香りや味わいの印象を大きく変えるとしたら・・・。やっぱり、美味しく飲めるグラスで飲みたいじゃぁないですか!

ワイングラスとレーザーレーサー:
今回のオリンピック競泳では「魔法の水着」が大きな話題となりましたが、ワインを北島選手、グラスを水着だと思ってください。

泳ぐ本人は同じなのに、使う道具(水着)がかわると、タイムという結果が変わる。
本当は世界最速スイマーなのに、もし北島選手がダボダボの水着を着ていたら、かれはゴールドメダリストという称号を得ることはできなかったでしょう。おなじ北島選手が泳いでも、選ぶ水着によってタイムが大きく変わってしまう。でも、あのTシャツに書かれていたように、「泳ぐのは僕だ」・・・なのです。

ワインにも同じようなことが起こります。
せっかくの美味しいワインのはずなのに、使う道具(グラス)が悪いだけで、そのワインに対する印象は180度変わってしまうのです。

グラスで変わるワインの満足度:
シャトー・マルゴーを飲んでも、ワインがどんな保管状態で、どんな温度でサーブされて、どんな相手と、どんなシチュエイションで、どんな料理と一緒に飲んだかで、ワインの印象は大きく変わる・・・ということは知られていますが、もうひとつ、どんな形状のグラスで飲んだかが、シャトー・マルゴーを堪能しつくせるかどうかの分かれ道になるんです。

ワインは同じシャトー・マルゴーですから、ンン万円という値段に変わりありません。どれだけ多くの方が、不適切なグラスによって「損」をされているか・・・。

使うグラスによって、払った金額に対する満足度が大きくなったり小さくなったり、大失敗になったりもするんです。

白ワインを飲んで、イメージよりもかなり酸味を強く感じてしまったり、せっかくのフルボディ・タイプの赤ワインが思ったよりも軽く感じてしまったり、赤ワインは渋みが強いから苦手・・・というお話しをよく耳にします。その原因はワインではなく、グラスにあったかもしれません。実際、どんなワインを飲んでも、香りは弱くなってしまい、白ワインは全てすっぱく水っぽくシャバシャバで、赤ワインは、とにかくタンニン(渋み)が強すぎて、風味を楽しむどころではなくなってしまう・・・、という形状のグラスは、世の中にたくさんあるんです。

最適なグラス形状を選定する“ワークショップ”:
ではでは、ワインやブドウ品種の特徴を正しく伝えつつ、ワインそのものの香りや味わいをバランスよく楽しめる形状って、どんな形状なのでしょう?

Riedelglasbl

[写真:リーデルのグラス製造光景。ワインに適した形状を生み出す職人技]

リーデルがたいへんユニークなのは、その形状の選定方法にあります。
“ワークショップ”と呼ばれるその選定方法は、極めてシンプル。
数多くの形状の異なるグラスで対象となるワインを飲み比べ、最も不適切、と思われるグラスから順に除いてゆきます。この過程を何回も繰り返し、そのブドウ品種やワインにとっての理想的な形状を絞ってゆきます。

ひとつのグラス形状が選定されるまでには、何百から何千人もの労力と2~3年もの長い時間がかかります。

そしてこの「ワークショップ」で重要なのは、ワインを造っている生産者が参加すること。
このブドウは、このワインは、どんなアロマや味わいのバランスをもっているのか、このワインからどんなメッセージを受け取ってもらいたいのか、最も信頼できる指標となるのが生産者だと、リーデルでは考えています。

生産者が、「このワインにはこの形状」と選び抜いたグラスですから、ボルドー用のグラスでボルドーワインを飲んでいただければ、「あぁ、ボルドーワインらしいなぁ・・・」
「ボルドーワインって、美味しいよねぇ・・・」と思っていただける確率はけっこう高いんだと思います。

逆に、ワイン初心者の方にこそ、ワインに詳しくないからこそ、ワインに適したグラスで楽しんでいただくことで、ワインのことをもっとよく理解していただけるんだろうと思います。

オリンピックも終わり、ずいぶん涼しくなってきました。
これからがワインシーズン。ご自宅で、レストランで、ワインを飲む機会も増えるのではないでしょうか?

今までとはちょっと違ったワインの楽しみ方。グラスにこだわったワインの楽しみ方・・・なんて、いかがですか?

=================================
リーデルの歴史やグラスについて、もっと知りたいという方はコチラへ
http://www.riedel.com/japanese/japanese.html

2008 08 27 [18庄司大輔(リーデル・ジャパン)] | 固定リンク

コメント

コメントを書く